ツイッターSS　スレイヤーズ

『敵対する２人を登場させて「制服」「ステッキ」の単語を使用した噂話を１ツイートで書き、考えを改めたくなく気分にさせなさい』

制服らしいヒラヒラのスカートとカラフルなステッキを持った少女に男は懇願する。「俺が悪かった。帰ってきてくれよ」「これであんたもあたしの恥ずかしさがわかったでしょ」赤い顔で少女は言う。魔道士協会と騎士団を巻き込んだ壮大な夫婦喧嘩は、結局その夫婦の仲直りで幕を閉じたらしい。

『幼なじみ同士を登場させて「置き手紙」「マニキュア」の単語を使用した食事シーンを１ツイートで書き、考えを改めたくなく気分にさせなさい』

降りてきた少女の指は赤く染められていた。「マニキュアよ。あいつが置いていってくれたの」部屋に手紙と一緒に置いてあったと少女は青年に嬉しそうに話す。幼い頃の少女を知っている男。昼は彼と過ごすことを了承したが、夜までこうして奪われるとは思わなかった。その日の夕食は美味しくなかった。

『幼なじみ同士を登場させて「制服」「ステッキ」の単語を使用した噂話を１ツイートで書き、あくびをしたくさせなさい』

少女はステッキとヒラヒラスカートの制服からローブ姿に戻っていた。「原因はなんだったんだ？」「見たいって言うから着たのに、あいつったら忘れていて『何の仮装だって』言ったのよ」夫婦喧嘩は犬の食わないという。幼馴染の愚痴だかのろけだかは昼休み中続いた。例の夫婦喧嘩原因はコスプレだとか…

『幼なじみ同士を登場させて「煙草」「リボン」の単語を使用した回想シーンを１ツイートで書き、旅に出たくなる気にさせなさい』

幼なじみの家に行くと、彼女の父親が煙草を咥えながら出迎えてくれた。「いい旅だったみてーだな」と彼が言う。確かにいい旅だった。まさか彼女の恋に悩む姿が見られるなんて。リボンに包まれた彼女から頼まれ物を渡すと彼は嬉しそうに受け取った。彼女が男性と旅をしていることは黙っていようと思う。

『キス題。シチュ:出掛け先、表情:「幸せそうな表情」、ポイント:「強引に」、「自分からしようと思ったら奪われた」です』

気に入らない。旅の護衛を受けたが依頼人は大切な連れに付きまとっている。ここは、自分達が相思相愛と判らせるべきだ。男は女性の傍に行くが、肩を掴もうとした手は空回りする。「大人しくしていて下さい」囁きと共に耳の後ろのそっと唇の感触。その後の男は気味が悪いくらい幸せな表情だったらしい。

『キス題。シチュ:教室、表情:「気恥ずかしそうに」、ポイント:「キスマーク」、「自分からしようと頑張っている姿」です。』

冗談でねだってみた。少女は、真っ赤な顔をして襟元を掴んで青年の首元を引き寄せる。ちくりと唇が触れた所に痛みが走る。多分服で見えないそこは赤い花が咲いている。「講義が終わるまで外で待っているのよ」よっぽど恥ずかしかったのか、彼女の顔はまだ赤い。緩みそうな顔を引き締めて青年は頷いた。

『キス題。シチュ:屋上、表情:「赤面」、ポイント:「お姫様抱っこ」、「相手にキスを迫られている姿」です』

屋根の上に行けばと考えたのは早計だった。捕まっているといっても、お姫様抱っこだし、遠目にはそんな風には見えないだろう。「捕まえたら言うこと聞いてくれるんだったよな」彼が意地悪く笑う。どうせ夕日に紛れて頬が赤いのは判らないだろう。顔を近づけて来る彼に、観念してそっと目を閉じた。

『キス題。シチュ:ホテル、表情:「無表情(or驚いた顔)」、ポイント:「膝抱っこ」、「自分からしようと思ったら奪われた」です』

宿屋の彼の部屋。なんかビックリさせたいと思って、彼のそばに座って顔を寄せてみたけど……これ以上はやっぱ無理。「どうした？」普通の顔で彼が聞いてくる。「･･･いや、その」いきなりひざの上に乗せられ唇が重なる。「こういうことか？」彼の表情はさっきと変わらない。なんか、負けた気がする。

『キス題。シチュ:出掛け先、表情:「泣きじゃくった顔」、ポイント:「甘い雰囲気」、「お互いに同意の上でのキス」です』

恋人を殺された依頼人がその犯人を刺した。事情確認のため俺達は詰め所の仮眠室で夜を明かす。悪い予感がして起きると、連れの少女は毛布に隠れて涙を流していた。「大丈夫だ。俺はそんなことにはならない」こうしてキスを交わしたところで、彼女の心が晴れるわけじゃない。それでも少しでもと思った。

屋根裏企画『リナ実家・魔道書・屋根裏で内容キャラは自由』
スレイヤーズ☆企画お題作品集　実家＋屋根裏部屋＋魔道書＝？

屋根裏はあたしの宝箱だ。「おーい、リナ」上から声ということは彼は屋根らしい。「今いいところだから」ガウリイの相手は姉ちゃんだって父ちゃんだっている。魔道書を閉じて気が付くと、窓から一番星が見える。「終わったか？」屋根からまた彼の声。ずっと待っていたのか。あたしは窓から上を覗いた。

『敵対する２人を登場させて「涙」「マシュマロ」の単語を使用した回想シーンを１ツイートで書き、誰かをデートに誘いたくさせなさい』

財布は殆ど空だ。「あたしの限定マシュマロ～」少女が涙目で青年をに睨む。食べ物の恨みは恐ろしい。特に目の前の少女の場合は。「悪い！　明日なんでも奢ってやる」魔王と対峙した時以上の恐怖を感じ、青年は折れた。財布は軽くなったが、隣の少女は始終笑顔で、「まあいいか」と青年は思った。

『キス題。シチュ:公園、表情:「赤面」、ポイント:「振り向きざまに」、「お互いに同意の上でのキス」です。』

宿まで待ちきれないといって、公園のベンチで少女はマシュマロの包みを開いた。それを待つ間、池を眺めていると、少女に肩を叩かれ振り向いた途端にマシュマロの柔らかい感触、そしてもっと柔らかい唇を感じた。「ビックリしたでしょ」赤面しながら言う彼女が可愛くて、青年は自分から唇を寄せた。

『キス題。シチュ:出掛け先、表情:「気恥ずかしそうに」、ポイント:「お姫様抱っこ」、「お互いに同意の上でのキス」です。』

貴族の護衛の依頼で、護衛と気が付かれない様にドレス着ていたら見事に足をひねってしまったのだ。「大丈夫か」彼が抱き上げて運んでくれる。周りに人がいて恥ずかしいし。おまけに部屋に着いたら「お前さんって綺麗だったんだな」なんて言われるし。でも、彼に見つめられて、思わずそっと目を閉じた。